NMNスキンケアレポート
ー最新科学エビデンスに基づく見解ー
1. NMN（ニコチンアミドモノヌクレオチド）とは
NMNは、ビタミンB3（ナイアシン）の一種で、体内でNAD⁺（ニコチンアデニンジヌクレオチ
ド）という補酵素を作り出すための「前駆物質」です。
NAD⁺は細胞がエネルギーを生み出したり、DNAを修復したりするうえで欠かせない分子ですが、
年齢とともに皮膚や血液中で減少していくことがわかっています。
NMNを体内に補給してNAD⁺を増やすことで、細胞が受ける酸化ストレスやDNAダメージ、炎症
反応などが緩和される可能性が報告されており、「若返りの伴」として世界的に注目されていま
す。
：NMNが「希少で高価」な理由
ブロッコリーやアボカドなどにも微量に含まれますが、高純度のNMNを抽出・生成する技術は難
しく、安定的に大量生産できる企業もまだ限られています。
そのため、美容・医療の分野では「希少価値の高い、高グレード成分」として特別な扱いを受け
ています。
2. NMNがもたらす美容・スキンケア効果
：抗酸化作用と細胞修復
NMNによって体内のNAD⁺レベルが高まると、肌細胞がダメージを受けにくくなり、修復力が高
まることが期待されています。
紫外線や加齢などで蓄積する活性酸素を減らし、細胞の酸化ストレスを軽減する報告があり、シ
ワやたるみの原因となる細胞ダメージを和らげる可能性があります。
：コラーゲン産生やターンオーバー促進
NMNが肌のターンオーバー（新陳代謝）をサポートし、コラーゲン産生に関わる遺伝子の働きを
高める研究結果があります。
肌の厚みや潤いを保ち、肌弾力を支えるコラーゲン量の増加などが期待できるため、加齢による
シワやたるみへのアプローチにも役立つとされています。
：くすみ・シミへのアプローチ
NMNは加齢肌の過剰な色素沈着を軽減し、肌を明るく見せる可能性が示唆されています。
高齢のメラノサイト（色素細胞）にNMNを処置した場合、メラニン産生が顕著に抑制されたとい
う報告もあり、透明感のある肌づくりをサポートすると考えられています。
3. NMNと育毛・発毛への可能性
NMNが頭皮や毛髪の「土壌作り」にも有用であることが、近年の動物実験などで注目されていま
す。NAD⁺が増えると、毛包（毛根）細胞が活性化し、老化やホルモンの影響で弱った毛包を元気
にすると考えられています。
：頭皮環境の改善
NMNは抗炎症・抗酸化作用を通じて頭皮の炎症や酸化ダメージを抑え、血行を促進する可能性が
あるため、健康な育毛環境を整えることが期待できます。
：毛包の成長促進
脱毛誘発剤（DHT）で毛が細くなったマウスにNMNを処置した実験では、毛包の萎縮や薄毛状態
が劇的に改善し、発毛剤として有名なミノキシジルと同程度の回復を示した報告があります。
・炎症物質の産生を抑制（IL-6やTNF-αなど）
・発毛因子（VEGFやβ-カテニン）の増加
・男性ホルモン関連物質（アンドロゲン受容体やDKK-1）の抑制
これらが確認され、毛を太く・長く育てる下地が整うことが期待されます。
4. NMNの安全性と今後の展望
：安全性
NMNはもともと私たちの体内にも存在する物質で、これまでの研究では適切な範囲で使用する限
り、大きな副作用は確認されていません。
日本を含む臨床試験で、高容量（1日1250mg）のNMNを4週間摂取しても健康指標に有意な異
常はみられなかったとの報告があります。
：今後の研究
NMN研究はまだ比較的新しく、長期連用時の安全性や効果をさらに確かめるため、多数の臨床試
験が進行中です。
今後の研究結果により、適切な用量や長期利用でのメリットがさらに明確になることが期待され
ます。また、美容やアンチエイジングケア製品へのNMN配合が拡大し、サプリメントや化粧品の
バリエーションも豊富になると見込まれています。
5. NMNスキンケアを取り入れるポイント
NMNを日頃のケアにプラスすることで「細胞レベルからのリバースケア」を目指すことが可能で
す。
下記のポイントを押さえると、より効果的とされています。
1、継続的な使用
　・NMNは使い続けることでNAD⁺レベルの維持が期待できるため、週に1回や月1回の集中ケア
よりも日常的なアプローチが望ましいと考えられます。
2、他のリバースケアとの併用
　・上清液などと同様に、肌状態やお悩みに合わせて総合的にケアすることがベストです。
3、頭皮ケアへの応用
　・育毛や頭皮環境の改善を目指す場合は、NMNと上清液や頭皮マッサージと組み合わせるのも
おすすめです。
4、十分な保湿と生活習慣の見直し
　・NMNを使っていても、保湿不足や睡眠不足などが続くと本来の力を十分に発揮しにくくなり
ます。